パラミロン研究会

ニュースリリース

EOD-1株由来のパラミロンにヒトの感染防御機能などの免疫機能に寄与する可能性が示唆されました

東京薬科大学 免疫学教室 大野尚仁教授、石橋健一講師による本研究成果は、2018年5月11日~13日に開催された第72回日本栄養・食糧学会大会で発表されました。

 

■研究概要

ユーグレナグラシリスEOD-1株に含まれるパラミロンの免疫機能に及ぼす影響について検証しました。EOD-1株から精製したパラミロンに免疫グロブリン製剤を加えて抗体との結合を評価しました。その結果、抗体との結合が認められ、ヒト血中にパラミロンに反応性を示す抗体の存在が示唆されました。

まず、ヒト免疫グロブリン製剤を用いてEOD-1株から精製したパラミロンに対する特異抗体について調べました。EOD-1株から精製したパラミロン懸濁液を調整し、ヒト免疫グロブリン製剤を添加しました。結合した免疫グロブリンについて、フローサイトメトリーを用いて結合を調べました(図1)。その結果、EOD-1株から精製したパラミロンに抗体の結合が認められました。また、比較物質として他の微生物由来のβグルカンを共存させるとその結合が阻害されたことから、結合した抗体はパラミロンに特異的であることが強く示唆されました。

次に唾液中に含まれるパラミロン抗体を調べました。パラミロンをプレート上に固相化した後、ヒトの唾液を加えてパラミロンと結合するか調べたところ、唾液中にもパラミロンに反応性を示す抗体が確認されました。

図1 パラミロンとヒト免疫グロブリン製剤の結合評価

 

図2 パラミロンと唾液中の免疫グロブリンの結合評価

 

 

ニュースリリース一覧へ